二つの顔を持つ女性社長
シャモロックと共に
時代の先端を駆け走る

二つの顔を持つ女性社長

「おはようございます!はじめまして、中へどうぞー!」

ハキハキとした聞き心地の良い声で、グローバルフィールドの社内へと案内された。

グローバルフィールド代表取締役社長、兼あおもり働き方研究所代表の保坂社長である。

とても対応が良く、気さくな様子で受け答えして頂いたので、初めてお会いするような感覚はなく、とても話やすい人であった。

「お答え出来ることであれば、何でもお答えしますよ(笑)」

笑顔で対応してくれる保坂社長に、失礼がないように、と気を引き締めて質問を続けた。

北海道生まれの技術系キャリアウーマン

「青森県にも、シャモロックにも、元々ゆかりはないんですよ!青森県に住むようになったのは、就職先が六ケ所にある日本原燃(株)だったからなんです!」

保坂社長は、北海道の函館市生まれ。

国立函館工業高等専門学校を卒業後、青森県六ケ所村にある日本原燃㈱に就職し、それがきっかけで青森県に移り住むことになる。

保坂社長は当時をこう振り返る。

「あの頃は、本当に仕事しかしていなかったですね。当時の記憶があまりありませんので。。。思い返しても、何をやっていたんだろう、って感じですね」

仕事にのめりこみ、仕事中心の生活だったようだ。

「当時、職場の上司とのけんかもしょっちゅうしていました!それくらい、仕事だけしか考えていませんでしたね!」

保坂社長は日本原燃㈱に在職中、21歳の時に結婚をする。

結婚相手は、会社の同僚であった。

「結婚生活も、お相手が同じ会社でしたので、仕事の話で喧嘩もよくしていました。出張もたくさんあり、一緒に生活している時間も全然少なかったです。何の為の結婚なんだろう、と思いはじめましたね」

このような結婚生活、長くは続かなかったようだ。

離婚という挫折から、一冊の本との出会い

「結局、離婚してしまいました。その頃、今の自分の考え方だったり、生活スタイルが今のままでいいのかと、悩んでいましたね」

この離婚を機に、保坂社長は改めて自分自身を見つめ直すのだった。

このタイミングで、ある一冊の本と、運命的な出会いをする。

「その頃、本を読むことが唯一の趣味だったので、タイトルが気になった一冊の本があったんですよ」

㈱ワークライフバランス代表取締役小室淑恵さん著の、『キャリアも恋も手に入れる、あなたが輝く働き方』。

「最初タイトルを見たとき、そんな訳ないでしょ!って思ったんですね!今までの自分だったらあり得ない働き方でしたので!」

しかし、保坂社長は、この本に感銘を受ける。

「自分を否定された気持ちになりましたが、この本によって、色々と気付かされましたね、考え方が180度変わるってこういうことなんだと、初めて思いました(笑)」

この一冊の本により、保坂社長は「生き方」の再定義をする。

ワークライフバランスとは、プライベートと仕事の調和。

保坂社長は、この出会いにより、人生を180度大きく変えることとなる。

すべての人にワークライフバランスを

「このワークライフバランスの考え方は、私だけではなく、全ての人にとって必要だと思ったんです。職場でもこの考え方を取り入れようと思い、色々と動いていました。そのことでまた上司と揉めて、喧嘩をしていました(笑)」

保坂社長は、現在の日本において、社会構造の変化により、ワークライフバランスが必要不可欠になると考え始めた。

「これから、人もビジネスも、生き残る為には、ワークライフバランスの考え方で未来へ向かうべきだと思いました」

保坂社長はこの時、起業を志したのだ。

「前職でもそうでしたが、やっぱり働き方に疑問があったんですね、それだったらもう自分でやろうと思って」

あおもり起業家グランプリビジネスコンテストで最終審査に残るなど、起業家としての才能も発揮していく。

その後、ワークライフバランスコンサルタントの認定を受け、13年勤めた日本原燃㈱を退職し、「あおもり働き方研究所」設立。

自分自身の体験を生かし、「働き方改革」という新たな道を歩み始めた。

急に舞い込んできた、社長就任話

保坂社長は『あおもり働き方研究所』の仕事をしながら、2度目の結婚をする。

「2度目に結婚したお相手が、グローバルフィールド前進の会社の代表をしていたのですが、東日本大震災の影響により経営が悪化していました。そのような状況で、お付き合いのある会社が、ご好意で引き受けてくれたんです」

そして2018年、グローバルフィールドを運営していた会社の重役から、保坂社長に連絡が来る。

「突然、青森シャモロックをやらないかと、話が来たんです。驚きましたが、迷いもなく、やりますと即答しました!実は以前から、青森シャモロックに関心があったんです、不安はあまりありませんでした」

保坂社長の『決断力』と『度胸』が垣間見られるエピソードである。

この時点で保坂社長は、『あおもり働き方研究所』代表と『グローバルフィールド』代表という二つの顔を持つようになったのだ。

改革を起こし、黒字化へ

グローバルフィールドの代表取締役に就任し、積極的に改革を起こした。

運営コストの見直しや、商品リニューアルなど、社内に次々と変化をもたらしていった。

それにより、グローバルフィールドは黒字化へ転換する。

「まだまだ改革は必要ですよ、働き方改革を取り入れて、あおもり働き方研究所とグローバルフィールドとの相乗効果を発揮していきたいです!」

保坂社長の頭の中には、次なる改革の一手が浮かんでいるようだった。

青森シャモロックは、全て放し飼いにし、一般のブロイラーの約2倍の時間をかけてじっくり育て、名古屋コーチン、比内地鶏と同等の評価を受けるほどの美味しさと、質の良さがあります。

さらに、出荷2週間前には、飼料にガーリック粉末を添加し、ニンニクパワーにより、栄養価、旨味成分がとても高まるのだそうだ。

保坂社長はその特色を生かし、加工品開発と、それに伴い、ECサイトや自社ホームページで販路拡大を着実に実行している。

保坂社長は、改革により、グローバルフィールドを力強く育て上げる事が出来る人だと感じた。

マジョリティは、現在の為に、マイノリティは、未来の為にある

「「マジョリティは現在の為に、マイノリティは未来の為にある」私の好きな名言なんですよ、私は絶対マイノリティ(少数派)ですので(笑)」

元NEC会長関本忠弘さんの言葉である。

変化することへの意欲、新しい事への好奇心、実行する行動力、それぞれをいかんなく発揮している保坂社長は、確実にマイノリティであり、未来へ向かう行動を起こせる人である。

「中学生ぐらいの時から他の人と違うなと思っていて、自分がマイノリティである自覚はありましたよ(笑)」

保坂社長にピッタリな名言である。

時代を先駆ける

「ワークライフバランスに出会ったのが10年前、今の時代と考え方が大分違っていましたので、とても苦労しました、ようやく時代が追い付いてきた感じです!」

10年前当時、保坂社長の考え方や仕事のやり方は、先に進み過ぎており、理解を得られず、軋轢を生んで苦労していたそうだ。

しかし、今になって、働き方が見直されてきている中、保坂社長の取り組みが実を結び始めている。

「生きやすい時代になってきていると思います」

保坂社長は語る。

「これから働き方改革も含めて、新しい取り組みをどんどん進めていきたいですね、グローバルフィールドと同じ業種の人達にとって、先駆けになればと思いますね」

時代の先を読み、自分の感性を大事にする。

その保坂社長の感性は、唯一無二の存在となり、先駆けとなるであろう。

夢は、町の総合商社

「五戸町には美味しい食材や食べ物がたくさんあって、青森シャモロックだけでなく、地元の特産品もどんどんアピールしていきたいと思っています、将来的には五戸町の総合商社的な存在になりたいです」

保坂社長は、五戸町の取り組みや、町内の事業者との協力体制を取り、地元地域を盛り上げようと、様々な企画や取り組みを行っている。

その成果が認められ、経済産業省が実施する『地域未来牽引企業』に名立たる県内企業が連ねる中、グローバルフィールドが選定される。

改革を進めながら、時代を先駆ける保坂社長。そのもとにあるグローバルフィールドが、町の総合商社になる日が、決して遠くない未来として描かれていると実感した。

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